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FRPの成型・補修について



ポリエステル樹脂の調合

ポリエステル樹脂に硬化剤MEK−POを添加・混合することにより硬化が始まります。
混合比率は樹脂100に対して硬化剤1〜3%程度です。
硬化剤量が少ないほど硬化反応は遅くなり、多いと逆に速くなります。
気温20℃の場合、硬化剤混合量1%で混合後、約50分で硬化反応が始まり、
その後約3時間で完全硬化します。
夏場などは1%混合で10分ほどで反応が始まりますので10分以内に使いきれる量を
混合して使用してください。
ポリエステル樹脂は硬化剤1%以下でも硬化しますが、完全硬化時に本来の強度が出ない場合が
ありますので硬化剤の混合量は0.5%以上をおすすめします。

*注意!
ポリエステル樹脂には引火性・有毒性のある溶剤が含まれております。
使用する際は火気の無い換気の良い場所で行ってください!


ガラスクロスとガラスマット

ガラスクロスは縦横均等のクロス状に編んであります。ランダムな方向に編んであるガラスマットに
比べ、成形性は多少劣りますが強度はガラスマットよりも有ります。
何層も重ねて成型補修する場合はガラスクロスとガラスマットを交互に積層する事によって
抜群の強度が出せます。


面積あたりの必要量

樹脂を含浸させる量の目安はガラスクロス、マットが均一に半透明になる程度です。
1uあたりの樹脂の使用量はガラスクロスの場合、樹脂が 約280g/u必要になり、1層あたりの
厚さは約0.3mmとなります。ガラスマットの場合は樹脂が約1050g/u、厚みが約1mmとなります。



補修・成型の手順

1)ガラスクロス・マットを補修または成型する面積より多少余裕をもった大きさで
 あらかじめ必要枚数分だけカットしておきます(どちらも一般のハサミで切れます)。

2)ポリ容器、紙コップ等に1回で使いきれる量のポリエステル樹脂を移して
 硬化剤(MEK−PO)を添加してヘラ等で充分に混合します。
 混合が不足すると硬化しない部分が出る事がありますので充分に
 攪拌してください。

3)補修、成型する部分にガラスクロス・マットいずれかを1枚置き、混合済みの
 ポリエステル樹脂を刷毛またはローラーで塗布し、クロス・マットに含浸させます。

4)下地とクロス・マットの間に空気が入り、浮いた部分ができますので脱泡ローラーで
 気泡部分をしごいて気泡を抜きます。

5)再びカット済みのクロス・マットを補修・成型部分に置きます。1枚目にクロスを使用した
 場合は2枚目はマットを用いて互い違いに積層すると強度のあるFRPになります。

6)再び混合済みの ポリエステル樹脂を刷毛またはローラーで塗布し、
 クロス・マットに含浸させます。

7)再度浮いた部分ができますので脱泡ローラーで気泡部分をしごいて気泡を抜きます。

8)必要な枚数が積層できるまで4)〜7)の作業を繰り返しますが最後の積層にガラスクロスを
  使用するとケバ立ちの無い表面が得られます。

9)積層が終了し、樹脂が完全硬化したら表面を#80程度のペーパーで研磨します。
 塗装する場合等は板金パテ等を盛り、#120の耐水ペーパーで研磨すると
 滑らかな表面が得られます。